大学時代の友人から、「国境なき医師団」に採用されたと連絡があった。
彼女はずっと海外での医療協力を志していて、そのために海外へ研修やボランティアに赴いたり、正に夢に向かって行動している人だった。
本当に凄いと思う。とても羨ましい。
彼女は着実に歩を進めている。
一方で、さて自分はどうだろう…と視線を内に向けてみると、あぁなんとも寂しい、何もない、すっからかん。
私だって、若い頃は「こういう仕事をしたい。」という夢があった。
でも、それがいつの間にかシュンとしぼんで、片田舎で縮こまって仕事をしている。
世界に羽ばたく友人と、片田舎で細々と働く自分。
幼稚な比較ではあるけれど、やはり悔しい。
私は医師として、どういう仕事をしたいのだろう。今は正直、それがよく分からない。
もうここ数年、私の仕事についての視点は「家庭と両立できるかどうか。」に偏っていて、やりがいは二の次。
仕事人としてのビジョンを見失っている。
なんとも情けない。
子育てをしながら仕事を続けることは本当にハードで、「今くらいの仕事で十分。」とも思う。
しかし、誰かの輝かしい姿を目にすると、「私も…。」と、むくむくと欲が出てくる。
生き様が定まらない、そんな自分に嫌気がさす。
そういえば、前のアパートでご近所だった女医さん、子供はまだ小さいのに学位を取って「助教」に昇進してたなぁ、すごいなぁ。
あれ、私は…?
そんなことの繰り返し。
一つ言えるのは、結果を出している人は、何かを「やって」いる、行動している。
指を咥えてごにょごにょ言っているだけの私の所には、当然何も起こらない。
ビジョンがないならないなりに、今の環境で出来ること全部やっとけ!ちゃんと仕事しろ!ってことなのだろうか。
ということで、来週の専門医試験。
会場も宿も東京~有楽町、銀座付近。
お上りさん(恥ずかしい…)の私には、東京の地下鉄はごちゃごちゃしていてよく分かりません。
数年前の学会の時も、有楽町で飲んで銀座のホテルまで歩いて帰った記憶があるから、今回も全て徒歩移動でいいやと投げ捨てております。
あとは、スーツのボタンが閉まるかが心配です(口頭試問もあるので、いちおうボタンしめた方がいいかなーって。)
お読みくださり、ありがとうございます。