3月の専門医試験を無事に終えてから、さあいろいろ勉強しよう~と思ったけど、やはりダメ人間の私、実際は気持ちがだれてしまい、なかなかはかどりません。
疲れたしゆっくりしたいし、漫画も読みたいし、本も読みたいし~とダラダラ。でも、やはり勉強しないでいると罪悪感があります。
「医者の無知は犯罪だからね。」
大学生の頃、義兄(姉の夫 産婦人科医)に言われた言葉です。
「現状維持は退化の始まり。」
いつかのラジオで聞いた言葉です。
この二つの言葉が、私のお尻を叩きます。
なので、日々ほんの少しでも勉強します。
(本当に少し、ひどいと10分とか。)
最近は、ちょっとでも楽しく勉強しようと、上司に薦められたアメリカのある医学雑誌の論文を、面白そうなものをいくつか選んで、ちょびちょび読んだりしています。
これなら英語の勉強にもなるし、医学の勉強にもなる。論文を読み慣れておけば、勉強会の準備も手早くできるようになる、一石三鳥~。
あとは苦手な統計の本や、日本語の学会誌や、教科書やらその日の気分でいろいろ。
私の上司は、常に何かの勉強をしています。
講演や原稿を頼まれると、そのテーマの知識を補充するためにいろいろな資料を読んでいます。
ただでさえ知識豊富な上司が、さらに知識を深めていく…上に行く人は、こうやってどんどん上へ行くのだな~と、下から見上げています。
先日、仕事でひどい症例を目にしました。
進行癌で通院中で、意識障害で2週間前に入院した患者さんが紹介されてきました。
入院時のカルテを見返しました。
意識障害で搬送されたので、当然頭のCTを撮ります。
進行癌で意識障害を呈した場合、当然、脳転移は考えるべきです。
それを念頭に置いてCTを見てみると、やはり吸収値(白黒の濃淡)が異なる斑状の部位がいくつかあります。(脳転移は造影しないCTでは見つけづらいのですが、それでもこうして異常を見つけられることもあります。)
しかし、放射線科の先生のレポートを見てみると、「意識障害の原因になる所見はありません。」
……えー!?と驚愕しました。
画像読影が決して得意ではない私が見ても、分かるくらいの所見です。それが「異常なし」とは…。
結局その患者さんは、主科の先生が神経内科の先生に相談し、異常所見に気付いてもらえたので事なきを得たのですが。
背中がゾッとしました。
自分自身の医師としてのレベルを上げておかないと…と気が引き締まったし、「医療不信」や「モンペ」が出てくるのも仕方がないのかも…と思ってしまいました。(そして、この病院(←自分が勤めている病院)には入院したくない…と思ってしまった💦)
せっかく生きているんだから、上だか前だか少しでもより良い方向に自分を伸ばしていきたいです。
娘がもう少し大きくなったら、一緒にテーブルを囲んで各々の勉強をする…密かに夢見ている光景です。
本日の娘弁当。「おにぎりラップはショッカーにして!」と、娘からのリクエストです。
お読みくださり、ありがとうございます。