へたれお母さんの雑記帳

2015年生まれ長女・2021年生まれ次女を育てる、へたれママ医師の日記。

命と気持ちどっちを優先。

いつも読んでいる方のブログに、「同僚の家族が医療関係者で、かなり感染ハイリスクな状況らしく心配だけど、これを避けたら医療従事者差別になるのかな。」と悩んでいらっしゃる記載がありました。

避けたくなる気持ちは、当然のことと思います。
病院への出前を断られたとか、病院職員がタクシー乗車を断られたとか、子供の預かりを拒否されたとか…いろいろ耳にする医療従事者への差別。

確かに、そんな対応をされたら悲しくなる。(子供に関することは尚更)
でも、感染予防策としては妥当だよね…とも思ってしまう(出前くらいはしてほしいけど…)。実際ハイリスクですから。

自分が万が一感染して重症化したら…と思うと、できるだけ避けたくなる気持ちは当然かと。保育園で感染が拡大してしまったら、事態は深刻。
人の気持ちを考えて!と言われれば分かるけど、でも、優しさで命は救えない。

私も、もし娘が幼稚園でそんな扱いを受けていたら…と毎日少しビクビクしながら娘の送迎をしています。でも、それも感染対策としては仕方ないか…という思いもあります。


先日私が診察した入院患者さんが、「コロナかも」ということで検査することになって、バタバタした時がありました。検査結果が出るのは翌日。
私、これから娘を迎えに行って、家でも娘の世話をしなければいけないのだけど…。
私がもし感染していたら、かなりの確率で娘も道連れなんだよね。
どうにかできないかな。いや、どうにもできないか…。

ということで、マスクをして娘のお迎えへ。
こういう時に限って、娘の友達がこぞって「◯ちゃんのママ!見て見てー!これ作ったの!」「遊ぼー!」とわらわら寄ってくる…。

「いや…!来ないで…!」と内心本当に焦りながら、「また遊んでね~!」とそそくさと帰りました。

家でもマスクをして、仮に陽性になった場合の段取りをいろいろ考えながら過ごしました。結果陰性だったのでよかったのですが。こういうことを考えると、やはり医療従事者は遠ざけられるなら遠ざけといた方が…なんて考えもちらり。


いくら「しっかり感染予防して診療しています。」と言ったって、何事も100%はありません。実際に院内感染は多発しているし。そう考えると、考えうるリスクはできるだけ避けたい。差別される側の気持ちを考えると申し訳ないけど、でもそれで自分の命をどこまで危険にさらせるのか。

考え出したらきりがありません。命か人権か。結局はどこかで折り合いをつける、妥協する、諦める…しかないのだろうと思うけど、それがどこなのかはいくら考えても分かりません。





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